アメリカ国立科学財団、エアロゾル汚染が気候変動の影響を増幅する可能性があると報告
発表日:2022.10.24
アメリカ国立科学財団(NSF)は、エアロゾル汚染が世界中の気候と大気質の両方にどのように影響するかをシミュレートした初めての研究例について報告した。エアロゾルは工場、発電所、自動車の排気管から排出される小さな固体粒子や液滴で、燃料の燃焼時、二酸化炭素(CO2)と同時に排出されることが多い。しかし大気中での挙動は異なり、エアロゾル汚染物質は排出された場所の近くに集中する傾向があるため気候システムに与える影響は不均一で、どこから来るかに依存している。科学者たちはブラジル、中国、東アフリカ、西ヨーロッパ、インド、アメリカなど8つの主要な地域を調査し、エアロゾルが排出される場所によって、温室効果ガスによる社会的費用は最大で66%も悪化することを発見した。エアロゾルはCO2とは別に、単独で人々の健康を悪化させ、気温、降水パターン、地表に届く太陽光の量を変化させることで気候に影響を与える。この研究は人間が排出する有害物質が、一般的にいかに過小評価されているかを明らかにするものである。
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