ヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所、鉄鋼業における循環型経済の可能性を報告
発表日:2022.11.03
ヴッパータール気候・環境・エネルギー研究所は、同研究所の研究員を含む研究チームにより、循環型経済が鉄鋼業における資源効率の向上と排出量の削減を、どの程度実現できるかを調査した結果を公開した。鉄鋼業は産業界の温室効果ガス排出量の4分の1を担っているが、材料の流れを効率化する循環型経済の概念は、リサイクルという、従来の環境保全対策を変える可能性がある。具体的には、工業用機械刃物の生産がさまざまな循環型戦略の導入によって、どのように改善されるかを調査した。工業用機械刃物1本の生産は106kg相当のCO2、1,067.6kgの資源を必要とするが、生産工程と鉄鋼業におけるマテリアルフローを、より効率的かつ気候変動に配慮したものにすることにより、環境負荷を大幅に削減することができる。ただし、循環型経済戦略の適用により鋼材の製造や熱処理などの工程が不要になる場合もあるが、補助的な工程が追加で必要になる場合もあり、その場合、地球規模で製品を回収することで排出量削減を補うことができる。
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