気候予測と気象予報に重要な「雲」の理解促進のための国際会議、イギリスで開催
発表日:2011.06.08
イギリスで、雲物理学研究の最新成果を発表する国際会議が始まった。会議のテーマは、現在の気候、あるいは気候変動への反応において生じる、雲と雲フィードバック(気候により雲が変化し、それがまた気候に及ぼす影響)の物理過程の解明である。気象・気候モデルにおける雲の取扱いを評価・向上するための、衛星データの活用をめぐって多くの議論が行われる予定である。この会議は、イギリス気象庁を中心に、3つの国際共同研究プロジェクト、「雲フィードバックモデル相互比較プロジェクト(CFMIP)」「GEWEX(全球エネルギー・水循環観測計画)雲システム研究(GCSS)」「EU雲相互比較・過程研究・評価プロジェクト」が合同で開催。イギリス気象庁のマーク・ウェブ氏は、「本会議は雲物理学者と気象予報担当者が最新の研究成果を共有する機会であり、両者の密接な共同研究を通じ、よりよい気象予測の提供をめざす」と会議の目的を語った。会議で報告された研究の多くは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の次期報告書(2013年発行予定)に盛り込まれる。
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