国連環境計画、グリーン経済の実現に都市が大きな役割とする報告書を発表
発表日:2011.10.13
国連環境計画(UNEP)は、都市における計画・管理手法の改善が、グリーン経済の実現に大きな役割を果たすとする、グリーン経済報告書(都市の章)を公表した。報告書では、現在、都市は人口の急増により数々の難題に直面しており、このためにかかる負担は各国GDPの3%以上になりうるとしている。しかし、効果的な都市計画と適切な管理によって都市の環境パフォーマンスの向上は可能で、住宅や商業施設を集中させ、公共交通機関を整備するコンパクトな都市構造(コンパクトシティ)はエネルギー効率の改善や環境影響の低減につながるという。すでにこうした都市開発モデルを策定している都市は複数存在する。都市のグリーン経済は、都市農業、再生可能エネルギー、グリーン建築、廃棄物管理改善等のさまざまな雇用を生み出し、また、自動車から公共交通機関へのシフトにより大幅なコスト節減が可能になるという。UNEPのシュタイナー事務局長は、「資源効率の高い低炭素社会への移行は、都市の参画なくしては達成できない」として、都市計画の改善への期待を表明した。
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