国連環境計画、「持続可能なコメづくりプラットフォーム」を立ち上げ
発表日:2011.12.02
国連環境計画(UNEP)は、国際稲研究所、食品企業・商社と協力して「持続可能なコメづくりプラットフォーム」(SRP)を発足させた。これは、環境保全と安全な労働条件の確保、貧困農家の所得増及び食糧安全保障の強化を果たしつつ、コメ増産を図る取組である。SRPでは、環境保全と社会的責任を果たすコメづくりの管理基準を設け、農薬などを減らして生産コストを引き下げ、生産量の増大や高値での販売を通じて農家所得を引き上げて貧困解消に役立てる。また消費者や加工業者は、SRPの基準に沿って生産されたコメを購入することで、環境や農民を守ることになるという。コメは世界人口の半分を支える重要な作物だが、アジアの開発途上国を中心に、大半が知識や支援の乏しい多数の貧しい農民によって栽培されており、品質管理システムの導入は新しい試みとなる。フィリピンで開催されたSRPの設立総会には、インドネシア、タイ、ベトナム、ミャンマーの政府代表と国際的な企業、非政府団体等が参加してこの取組みへの支持と関心を表明。今後、それぞれの立場で活動に取り組むとしている。