アメリカ環境保護庁、発電所の水銀等排出に初の環境基準を決定
発表日:2011.12.21
アメリカ環境保護庁(EPA)は、発電所から排出される水銀やヒ素などの大気汚染物質に対する、国内初の環境基準「水銀・有害大気汚染物質基準(MATS)」を発表した。この基準により、汚染物質による神経障害や小児ぜんそくなど国民の健康リスクが大きく低下し、新技術導入で多くの雇用が創出される見込み。その結果、医療・経済利益は年間900億ドルと推定され、対策コストを大きく上回るという。大気浄化法が改正され、汚染物質抑制がEPAに課されてから20年、EPAは、多くの利害関係者と協議を重ねており、寄せられたパブリックコメントは90万件にのぼる。これらのプロセスを経て今回設定された環境基準は、実証済みの汚染防止技術に重点を置いたものとなっており、すでに半数以上の発電所で、基準を満たす汚染防止技術が導入され、今後は残りの発電所にも同様の措置が求められることとなる。同基準は、すでに発行されている州際大気浄化規則とともに、発電所起因の汚染に関する重要な措置であり、医療費削減など健康上の総利益は、双方合わせて3800億ドルになるという。
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