アメリカ海洋大気庁、メキシコ湾原油流出事故の石油流出速度を化学的測定により確認
発表日:2012.01.09
アメリカ海洋大気庁を中心とする研究チームは、2010年のメキシコ湾原油流出事故によるガス・油の流出速度を化学的測定により独自に推定した。この推定によると、ガス・油の化合物の平均流出速度は一日当たり1万1130トンで、ビデオ分析等を用いた政府発表の推定流出速度(一日1万1350トン)とほぼ同じであった。研究者らは昨年、流出中に収集した2日間の大気データや流出前に測定した貯留ガス・油の組成に基づき、流出速度の下限値を推定していたが、今回、さらに様々なデータ(流出中6週間に採取した水中・水面のサンプル、実際に湾内に流出したガス・油の組成の直接測定など)を取り入れて分析した。その結果、ガス・油は、流出後、深海(水中約3300~4300フィート)、水面の油膜、大気中の気化物質プルームの3層に急速に分離したことがわかった。この3層では化学組成が異なることから、その分析により、流出した油・ガスの動きや仕組みが解明できたという。こうした情報は、資源管理者らの環境曝露レベル理解に役立つとされている。
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