(独)産業技術総合研究所、スパッタリングによるバッファ層で高効率CIGS太陽電池を実現
発表日:2013.03.18
(独)産業技術総合研究所は、キヤノンアネルバ(株)と共同で、スパッタリングによるバッファ層で高効率CIGS太陽電池を実現したと発表した。CIGS太陽電池は、光電変換効率が高く、また経年劣化が少なく長期信頼性に優れるといった特長を持つ高性能な薄膜型太陽電池の1つで、近年多くのメーカーによって量産化が進められている。今回、ドライプロセスだけで形成したカドミウム(Cd)を含まないCIGS太陽電池において、従来の手法である部分的にウェットプロセス(溶液成長法)を用いた場合に近い光電変換効率を実現する技術を開発した。同技術の特徴は、バッファ層の成膜方法にドライプロセスであるスパッタリングを用いることと、バッファ層材料がZnMgO(酸化亜鉛にマグネシウムを混合した物質)であること。この技術を用いたCIGS小面積セル(0.5平方cm)において、光電変換効率16.2%(反射防止膜あり)を達成した。今後は、オールドライプロセスのさらなる光電変換効率の向上を目指すとともに、大面積基板への適用や、装置の事業化に向けた開発を進めていくという。
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