(独)理化学研究所、ラン藻のバイオプラスチック生産量を約3倍に増加させることに成功
発表日:2014.02.17
(独)理化学研究所は、ラン藻の遺伝子を改変し、バイオプラスチックの1種「ポリヒドロキシ酪酸(PHB)」の生産量を通常のラン藻に比べて約3倍増加させることに成功したと発表した。微生物によって合成されるPHBは、生物由来で、かつ生分解性を有するため、環境問題や資源問題の解決に貢献すると期待されているが、これまでの生産法では、細菌の培養に使う糖の価格変動が大きく、コスト面の問題があった。研究グループでは、ラン藻の炭素代謝を制御するタンパク質「Rre37」に注目。細胞内でRre37の量を増やすラン藻を遺伝子改変によって作製し、PHBの合成を行った結果、PHBの生産量が通常のラン藻に比べて約2倍に増加した。また、PHBの合成を促進する働きをもつタンパク質「SigE」を細胞内で同時に増やしたところ、PHBの生産量が約3倍に増加した。今後、ラン藻のPHB生産メカニズムの理解を深めることで、さらなるバイオプラスチックの増産につながると期待できるという。
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