気象庁は、2015年4月のエルニーニョ監視速報を発表した。同庁では、エルニーニョ現象など熱帯域の海洋変動を監視するとともに、それらの実況と見通しに関する情報を「エルニーニョ監視速報」として毎月1回（10日頃に）発表している。今回の発表によると、2015年4月の実況は、2014年夏からエルニーニョ現象が発生しており、冬に一旦弱まった後、春に入ってから再び発達しているとみられる。これは、エルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より0.8℃高かったことや、以下に示した太平洋赤道域の海洋と大気の状態から、予測されたもの。1）海面水温：ほぼ全域で平年より高い。2）海洋表層の水温：中部から東部で平年より高い。3）日付変更線付近の対流活動：平年より活発、4）大気下層の東風：中部で平年より弱い。また、今後の見通しとして、今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高いという。