気象庁、2015年の南極オゾンホールの状況を発表
発表日:2015.11.20
気象庁は、2015年の南極オゾンホールの状況について、米国航空宇宙局(NASA)の衛星データに基づく解析結果を発表した。これによると、今年は例年ならば縮小し始める9月中旬以降も拡大し続け、10月9日に今年の最大面積である2,780万km2(南極大陸の約2倍)まで広がった。衛星観測を開始した1979年以降で見ると、今年の最大面積は1998年と同じ第4位の大きさで、10月としてはこれまでで最大となった。この要因としては、南極上空の下部成層圏(高度約20km)において、オゾン層破壊を促進する-78℃以下の低温域が、例年より継続して広がっていたことが考えられる。大気中におけるオゾン層破壊物質の濃度は年々緩やかに減少しており、南極のオゾンホールは長期的には縮小していくと予測されている。しかし、オゾンホールの生成・発達は下部成層圏の気温などの気象条件の影響を受けるため、今後も大規模なオゾンホールが発生することが考えられ、引き続きオゾン層の監視が必要であるという。
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