国土交通省は、平成28年2月3日に英国・ロンドンで開催された、シップリサイクル国際セミナーの結果を公表した。同セミナーは、安全かつ環境上適正なシップリサイクル（船舶の解体）の実現を目指したもので、世界24か国から約90名の関係者が参加。南アジアにおけるシップリサイクル施設の改善プロジェクトや主要リサイクル国、旗国等のシップリサイクル政策等について意見交換が行われた結果、以下の認識が示された。1）南アジアの国々で改善のための取り組みが着実に進んでおり、（一財）日本海事協会がインドにて実施したシップリサイクル施設の改善事業はモデルとなる事例である、2）安全かつ環境上適正なシップリサイクルの実施のためには、シップリサイクル条約の早期発効が重要であり、各国政府が早期締結に向けて取組を進めるべき、3）シップリサイクルに関する安全及び環境上の問題は国際海事社会の共通の課題であり、政府・国際機関・船主・リサイクル事業者・船級協会等の関係者による連携促進が重要である。