大阪市は、JR大阪駅北側の再開発区域「うめきた2期暫定利用区域」において、産学官連携による帯水層蓄熱利用の実証事業を、平成28年10月から開始すると発表した。この技術は、地下水を多く含む地層（帯水層）から熱エネルギーを採り出して、建物の冷房・暖房を効率的に行う技術。今回の実証は、「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業（環境省）」の採択を受けたもの。帯水層から汲み上げた地下水を、夏季に冷房の熱源として活用するとともに、生じた温排熱を帯水層に蓄え、冬季に運転を切り替えることで暖房の熱源として活用する。同様に、冬季の暖房時に生じた冷排熱を、夏季に再び冷房の熱源として活用する。これにより、省エネルギー、CO2排出削減、ヒートアイランド現象の緩和策として期待できる。また、夜間電力で冷水を作り帯水層に蓄え、昼間に利用することによる電力需要のピーク抑制も目指すという。