農林水産省は、「平成27年度トウモロコシ生育等実態調査」の結果を公表した。日本では、遺伝子組換え農作物等について、カルタへナ法等に基づき、食品・飼料としての安全性や生物多様性への影響について科学的な評価を行い、問題がないと判断された場合に初めて、食品や飼料としての使用、栽培、加工、保管、運搬、廃棄等を承認している。今回の調査は、遺伝子組換えトウモロコシによる生物多様性への影響を評価する際に活用する情報の充実を図るため、輸入された飼料用トウモロコシの流通時のこぼれ落ちに由来すると考えられる個体の生育等の実態を調査するもので、平成25年度からの3か年調査。平成27年度は、港湾部7港及び運搬経路3経路において調査した結果、輸入港の周辺で1個体が生育していたが、自生しているものではなかった。同省では、引き続き、トウモロコシの輸入・流通等の動向を把握し、流通時の子実のこぼれ落ちやそれに由来する個体の生育の程度に影響を与え得る状況の変化があった場合は、改めて調査の必要性を検討するという。