(独)国立環境研究所と九州大学及び東京大学、地球を一周したアジア起源ダストを明瞭に示すことに成功
発表日:2009.07.22
(独)国立環境研究所は、九州大学応用力学研究所、東京大学海洋研究所等と共同で、土壌起源ダスト(黄砂)が地球を一周以上輸送されることを明瞭に示すことに成功したと発表した(英国地球科学専門月刊誌「ネイチャー・ジオサイエンス」に掲載)。今回、研究グループは、全球のエアロゾル輸送モデル数値シミュレーションと、NASAが2006年4月に打ち上げたレーザーレーダー搭載衛星CALIPSOの宇宙からの計測、及び国立環境研究所がアジア域で展開する地上レーザーレーダーネットワークの計測結果を総合的に解析するシステムを開発。2007年5月8~9日に中国タクラマカン砂漠で発生した大規模なダストが、上空8~10kmの対流圏上部まで運ばれ、偏西風に乗って地球を約13日で一周する様子を世界で初めて明瞭に示した。同研究の成果は、アジア起源のダストが北半球の雲・放射バランス・海洋生態などの多岐にわたって重要であることを示唆しているという。
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