東邦大など、黄砂と常位胎盤早期剥離発生の関連性を報告
発表日:2019.11.08
東邦大学、九州大学および国立環境研究所による研究グループは、黄砂と常位胎盤早期剥離(早期剥離)発生の関連性を調べ、得られた知見を報告した。早期剥離は、胎盤が出産前に剥がれてきてしまう状態で、妊婦は出血が多くなり、胎児は胎盤を通した酸素や栄養の供給が絶たれてしまう。同研究グループは、黄砂の観測データ(測定装置がある9都府県)および日本産科婦人科学会の周産期登録データベース(対象期間:2009~2014年、対象人数:3014人)を用い、出産日1~6日前の黄砂が、早期剥離を伴う出産と関連しているのかを調べた(早期剥離の危険因子や気象要因を加味した分析)。その結果、1)黄砂が飛来していた場合、早期剥離が40%増加していることが分かった。黄砂飛来時には大気汚染物質濃度が高くなる傾向があるため、統計学的にそれらの要因の影響を取り除いた分析結果においても、黄砂と早期剥離の関連性が認められたという。
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