（国研）宇宙航空研究開発機構（JAXA）は、温室効果ガス観測技術衛星「いぶき2号（GOSAT-2）」に搭載されている温室効果ガス観測センサ2型（FTS-2）による初観測の結果を紹介した。平成30年10月29日の打上げ後、同衛星では所定の機能性能を軌道上で有していることを確認する運用（初期機能確認運用）が実施されている。同年12月12日から14日にかけてFTS-2の初観測を行った結果、1)大気中を通過する際に二酸化炭素、メタン、一酸化炭素等の温室効果ガスを吸収した光を、波長成分ごとに細かく分解（分光）し、正常な分光データを計画通り取得するとともに、吸収度合い（吸収線）の測定や温室効果ガス濃度の算出ができること、2)FTS-2に内蔵された観測点の周囲を撮像できるカメラ（視野カメラ）により、自動で雲を避けて観測する機能が正常に動作していることが確認された。引き続きセンサの初期機能確認を行い、2019年1月末以降に定常的な観測運用へ移行するという。