PCKKと北大など、環境DNAによる生物分布モニタリング事例を紹介
発表日:2019.08.06
パシフィックコンサルタンツ(株)(PCKK)、北海道大学および兵庫県立大学を中心とする研究チームは、環境DNAによるザリガニ分布調査の成果や、生物分布モニタリング手法としての活用可能性などを発表した。同研究チームは、札幌市近郊の河川上流域においてニホンザリガニ生息域調査に取り組み、環境DNAを用いた調査が個体の捕獲調査よりも簡便であることを確認している(既報:2016年6月)。今回、同年実施したザリガニ類の分布調査について、調査の概要や、ウチダザリガニ(外来種)の分布拡大を示す成果などを発表した。北海道釧路市近郊の河川の上流域・44箇所で沢水を1リットルずつ採水し、リアルタイムPCR法による解析を行った結果、ニホンザリガニ(在来種)とウチダザリガニの特異的なDNA断片(PCR用プライマー)の検出に成功し、ニホンザリガニのほとんどの生息域にウチダザリガニが侵入し、69cmの落差を乗り越えて上流側に分布拡大していることが示唆された。水中に生息する生物全般のモニタリングへの応用が期待できるという。
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