地熱発電プラントリスク評価システム(酸性熱水対応版) NEDOプロ開発成果
発表日:2022.10.20
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、「地熱発電技術研究開発(事業期間:2013~2021年度、事業規模:約10億円)」の一環として、「地熱発電プラントリスク評価システム(酸性熱水対応版)」を開発し、操作マニュアルとともに無償配布する。地熱開発に伴い酸性熱水(水素イオン指数[pH]5以下)が生じる事例では、坑井のケーシングパイプや地上の配管・発電設備が腐食・損傷し、開発(掘削)そのものを断念するケースが多く見られた。当該事業には「未利用地熱エネルギーの活用に向けた技術開発(在来型地熱資源における未利用酸性熱水活用技術の開発)」というテーマが設定されており、地熱技術開発(株)、産業技術総合研究所、エヌケーケーシームレス鋼管(株)および京都大学が材料の腐食速度予測式などを作成してきた。本システムは、それらの成果を反映させたもので、最適な発電設備の材料検討に資することを目的としている。酸性熱水に遭遇した事業者の利用を想定しており、金属材料腐食速度試算など5つの機能が盛り込まれている。今回の無償配布を皮切りに、学会・講演会における広報を行い、新たな試験データや実際の坑井による腐食データなどの知見が得られた際には、予測式の改良なども行うという。
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