国交省、出水期における「ダム事前放流」の実施状況を公表
発表日:2022.11.30
国土交通省は、令和4年度の出水期における事前放流の実施状況を公表した。令和4年度の出水期は、全国ののべ162ダムでの事前放流の実施により、約5.5億m3の容量を確保し台風等の洪水に備えた。そのうち、利水ダムではのべ86ダムで事前放流を実施したことにより約2.9億m3の容量を確保したとのこと。2022年9月14日に日本の南の海上で発生し、9月18日に非常に強い勢力で鹿児島県に上陸した台風である台風14号の際は、過去最多となる129ダムで事前放流等を行った。この台風の影響で、湯山雨量観測所(熊本県球磨郡水上村、球磨川水系湯山川)において累加雨量949mmとなり、令和2年7月豪雨(517mm)を上回る降雨量を記録した。その下流に位置する球磨川 市房ダムでは、通常の洪水調節容量1,830万m3に加え、事前放流により約470万m3の容量を追加確保したため、大雨により緊急放流に至ったもの、人吉地点のピーク水位の上昇は免れたという。