「天ぷら油」由来バイオディーゼル、建機へ適合 佐賀市と西松建設
発表日:2023.03.10
佐賀市と西松建設(株)は、同市清掃工場に設置した「次世代型バイオディーゼル燃料製造プラント」で製造される、高品質バイオディーゼル燃料(HiBD)が、最新の建設機械で適合することを実証した。HiBDは、廃食用油等の油脂に対して、触媒を用いた脱酸素反応(HiBDプロセス)を行うことにより得られる軽油と同等の炭化水素油。西松建設は佐賀市と公募型プロポーザル方式にて共同研究契約を2020年10月30日に締結。佐賀市が回収した天ぷら油を用いてHiBDの実用化研究を進めてきた。今回、100%HiBDを建設機械へ使用する実証実験の実施に至った。最新のコモンレール式ディーゼルエンジンを搭載した発電機〔(株)やまびこ製、型式:DGM600MK-P〕は2回(2021年度:約3カ月間、2022年度:約4カ月)の実証実験において、発電機の始動性や運転安定性に異常は認められなかった。油圧ショベル〔(株)小松製作所製、型式:PC200-11〕で4週間の掘削ずりのかきあげ作業を行った実証実験でも、油圧ショベルの始動性や運転安定性に異常は認められなかった。100%HiBDの燃料適合性を実証できたことから、HiBDがバス・トラック等でもエンジン等に改修を加えずにドロップインバイオ燃料として使用できることが期待されるという。
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