WWFジャパン、釧路湿原周辺のキタサンショウウオを危惧
発表日:2023.03.17
(公財)世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン)は、2023年3月17日、北海道の9つの自然保護団体が釧路市に宛て提出した「太陽光発電の立地適正化を求める趣旨の要望書」を支持する旨を表明した。釧路湿原は、日本最大の湿原であり、1980年に日本で最初のラムサール条約湿地として登録され、タンチョウやキタサンショウウオなど、数多くの貴重な動植物が生息している。1987年には国立公園に指定され、観光地として毎年国内外から多くの人々が訪れている。一方で、近年は釧路市内の市街化調整区域周辺で太陽光発電施設の建設ラッシュが続いており、これらの建設が無秩序に進むことで自然環境や社会活動等への多方面に重大な影響が及ぶことが懸念されるとのこと。2020年にキタサンショウウオは、従来の準絶滅危惧から、絶滅危惧Ⅰ類Bに選定されている。その原因の一つとして、近年の釧路湿原周辺での太陽光発電開発を挙げている。釧路市では2023年3月の市議会で、この釧路湿原周辺での開発事業の問題が議題に上ったことを受け、市長がガイドライン策定に言及した。WWFジャパンは、今後の釧路市の対応に注目すると共に、引き続き各自治体が脱炭素社会に向けた計画づくりを進められるよう、協力と支援を進めていくという。
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