脱炭素への“こだわり”~伊藤園の先駆的ボトルカーが街を走る!
発表日:2023.08.31
(株)伊藤園 は、脱炭素の考え方を随所に取り入れた「ボトルカー」を順次展開する(2023年10月~)。同社は重要課題(マテリアリティ)に係わるKPIのひとつに“全車両中の電動車(EV)使用比率を2030年度に50%とする”を掲げている(対象車両:約3,350台)。随時EV導入を進めているところではあるが、事業用トラックのEV化を巡ってはさまざまな業界で慎重論も根強い。充電インフラが少ない上に電気トラックは航続距離が短い(ディーゼルトラック比)。よって配送エリアが限定され、充電時間待ちによる業務効率の低下が避けられない、という見方が広がっていた。今回、同社は清涼飲料業界では初となるEVボトルカーの導入に踏み切った。いすゞ自動車(株)の小型電気トラック「ELF EV」をベース車両とし、同社ならではのユニークなアイディアを追加している。同社は「茶殻リサイクルシステム」を確立し、茶殻のアップサイクル製品を次々に開発している。そうした製品のひとつに「茶殻配合軽量パネル」がある。このパネルは軽量・高剛性を特長とする樹脂製ハニカムパネルに茶殻を配合したもの。ボトルカー架台部のスライドドアやバックドアにそれを採用することで、車重を軽くし、電費の向上を図るというアイディアだ(3 t車の場合:最大110 kg減)。また、架装(荷室)内に空容器積載スペースを設けて、屋根昇降や高所作業を解消し、「環境負荷低減(CO2排出量ゼロ・茶殻リサイクル)× 社員の働きやすさ」というコンセプトを具現化した。先駆的なボトルカーのスライドドアには、社名のみならずEVの2文字や茶殻リサイクルシステムのロゴをあしらう(イメージ)。2023年度内に東京地区の営業拠点に30台導入する計画となっており、地域密着型営業の主役・看板として、サステナビリティ施策の一環として役立てていくという。
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