徳之島で傷病救護したケナガネズミを放獣したと発表
発表日:2024.02.20
沖縄奄美自然環境事務所は、鹿児島県大島郡天城町当部で救護したケナガネズミ(幼獣)を令和6年2月6日に放獣したと発表した。ケナガネズミは奄美大島、徳之島、沖縄北部にのみ生息するネズミ科の動物で、国内で最も大きなネズミであり、30㎝程度の長い尾の先端半分が白く、体に長い毛が生えている等の特徴がある。絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)では国内希少野生動植物種、文化財保護法では国指定天然記念物に指定されている。徳之島では、どんぐりの豊作やノネコ対策などの外来種対策の効果等により、個体数が増加、今後、特に山裾の集落では出没が増加する可能性がある。令和6年2月4日に、鹿児島県大島郡天城町当部の集落内でクマネズミ駆除用の粘着シート式わなにかかったケナガネズミを救護、徳之島動物病院に搬入した。重大な障害等が無かったことから、粘着物を洗浄、保護地付近の山林に放獣を行ったもので、徳之島でケナガネズミが救護された後、放獣に至ったのは今回が初の事例となるという。ケナガネズミの出没が確認される集落では、屋外での粘着シート式わなの使用は極力控え、ケナガネズミの入らない小さなネズミ用捕獲器(かご式わな)を用いるなど、ケナガネズミを傷つけない、捕獲しないための配慮をお願いするとしている。
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