国土交通省は、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム（SIP）と連携し、大阪・関西万博会場を対象にデジタルツインを構築し、熱中症の高解像度シミュレーションを実施すると発表した。──近年、気候変動による異常気象が増加し、特に夏季の熱中症リスクが高まっている。国土交通省は、この問題に対応するため、デジタルツイン技術を活用した高解像度シミュレーションを導入し、熱中症対策の精度を向上させることを目指している。2024年夏に実施した現地実験では、暑さ指数（WBGT）の高解像度シミュレーションが行い、その結果を自動配信することに成功している。2025年度は、万博会場での熱中症対策を強化しつつ、イベント運営の安全性を向上させるといった効果を想定した社会実装のステップに移行する。この取り組みは、開発途上の技術を活用しているため、社会実験期間中の公表は行わないが、実験終了後に成果をまとめて公表するという。