NOx削減対策で街路樹が大活躍-EV普及で重要性増す?!
発表日:2025.01.20
京都工芸繊維大学と九州大学の研究グループは、京都市における18年間のモニタリング調査を通じて、地道な大気汚染対策がツツジやサクラなどの街路樹の光合成を改善し、都市環境の改善に寄与していることを明らかにした。特に、2005年から2023年にかけて、街路樹の光合成は25%増加し、二酸化窒素濃度は60%低下した。また、中期的な環境貢献は認められたものの、2020年から2023年のコロナ禍における交通量減少は、光合成にも二酸化窒素濃度にもほとんど影響を与えていなかったことも分かった。──この調査では、ツツジやサクラの光合成が大幅に改善された一方で、コロナ禍による交通量減少は、二酸化窒素濃度の低下にほとんど影響を与えず、街路樹の光合成にも変化が見られなかった。この結果は、継続的な大気汚染対策が都市の樹木の健康と二酸化炭素吸収能力を高めることを示している。──本研究は、大気汚染対策の重要性を強調し、今後の環境対策の効果をエビデンスとして得るためには、継続的なモニタリングが必要であることを示唆している。これからの時代、電気自動車(EV)のさらなる導入などが進み、街路樹の役割が再認識・再注目されることが期待される。