都市内に格差が!困窮地域の住民は暑さに弱い
発表日:2025.03.21
東京科学大学(Science Tokyo)医歯学総合研究科・公衆衛生学分野の西村助教、藤原教授、医療政策情報学分野の伏見教授らの研究グループは、「都市部の『地理的剥奪指標(Area Deprivation Index: ADI)』が低い(困窮度が高い)地域」の住民が暑さによる健康被害を受けやすいことを解明した。──ADIは地域の社会経済的状況を示す指標のひとつで、医療分野や疫学研究において広く利用されている。暑さが引き起こす健康リスクを巡っては、これまでもADIとの関連性が指摘されていたが、実態は十分に理解されていなかった。──研究グループは、2011年から2019年までの全国の入院データを解析し、居住地域や社会経済的指標による暑さに伴う緊急入院のリスクを分析した。入院データはDPC(Diagnosis Procedure Combination)データベースから抽出し、気温は気象庁のデータを使用している。今回の解析により、ADIが低い(困窮度が高い)地域ほど、暑さによる緊急入院の割合が高いことが明らかになった。また、都市部の住民は暑さによる緊急入院の影響を受けやすいことが分かった。これらの新知見は、地域の実態評価に基づく暑さ対策の重要性を示すものであり、研究グループは、都市部の低ADI地域における救急医療体制の強化が必要、と結んでいる。
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