三井化学（株）と帝人（株）は、日本国内におけるボトル用PET樹脂事業を統合し、新たに合弁会社を設立することで基本合意したと発表した。これまで、三井化学はボトル用PET樹脂事業およびその原料である高純度テレフタル酸（PTA）事業を展開。一方、帝人はボトル用PET樹脂事業およびPTAの粗原料であるパラキシレン（PX）事業を展開してきた。しかし、日本国内のボトル用PET樹脂事業を取り巻く環境は、国内における飲料需要の減少や、アジアからのボトル用PET樹脂の輸入拡大などに伴い、厳しい状況にある。こうした中、両社は今回の事業統合により、サプライチェーン一貫での競争力を徹底的に強化する。具体的には、帝人が三井化学に対してPXを安定的に調達し、三井化学がPXを原料にPTAを製造した後、そのPTAを原料として新合弁会社がボトル用PET樹脂の生産を行う。これにより、両社の技術の融合による生産技術力の強化等のシナジー効果も実現されるという。