日本電気(株)、非食用の植物資源を用いて高植物成分率と高機能を世界で初めて両立したバイオプラスチックを開発
発表日:2010.08.25
日本電気(株)(NEC)は、安定供給が可能な非食用の植物資源を用いて、高植物成分率(70%以上)と電子機器に必要な耐久性を世界で初めて両立したバイオプラスチックを開発したと発表した。今回開発したバイオプラスチックは、草や穀物の茎などの主成分であり、石油代替が可能なほど豊富に生産されている「セルロース」と、カシューナッツ生産時に副生する殻から抽出される油状物質「カルダノール」の2つを主原料としている。これらは、ともに多くが廃棄されており、資源として有効利用することで安定供給が可能となる。また、セルロースを原料とする従来のバイオプラスチックでは、石油系添加剤の大量混合による植物成分率の低下が課題であったが、カルダノールの利用により高い植物成分率(70%以上)を達成した。さらに、カルダノールを化学反応しやすいように改質し、セルロースと化学結合することにより、電子機器に必要な耐久性(耐熱性、耐水性など)を実現した。同社は今後、2013年度内に電子機器向けの実用化を目指すという。
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