東北大学、高効率太陽電池等への応用が期待される、損傷のない円盤状ガリウムヒ素量子ドットの形成に成功
発表日:2010.09.21
東北大学は、同大学流体科学研究所の寒川誠二教授らが、(独)科学技術振興機構(JST) 課題解決型基礎研究の一環として、高効率太陽電池等への応用が期待される、損傷のない円盤状ガリウムヒ素量子ドットの形成に成功したと発表した。この量子ドットは、ガリウムヒ素基板の無損傷加工技術とバイオテンプレート技術とを融合して作製されたもので、高均一・高密度・無欠陥であり、量子効果を発揮するための理想的な構造を実現できることから、高効率の量子ドット太陽電池や量子ドットレーザー向けに極めて有望であるという。量子ドット太陽電池は、現在実用化されている薄膜シリコン太陽電池を数倍上回る高い変換効率(60%程度)が期待され、究極のグリーンテクノロジーとして注目されている。また、量子ドットレーザーは、効率のよい低消費電力レーザー素子や超高速光スイッチとして、飛躍的に高まる通信需要に応えユビキタス情報化社会を支える重要な技術であり、広く研究されている。