東洋紡績(株)、コート材を分離せずにリサイクルできるエアバッグ用コート布を開発
発表日:2010.10.06
東洋紡績(株)は、リサイクル可能なエアバッグ用コート布を新開発したと発表した。近年、運転席や助手席用のエアバックに加え、側面からの衝突に備えたサイドエアバッグやカーテンエアバッグが増加しており、これら側面用には、エアバッグの展開速度を早めるために、通気度の低いコート布が採用されている。しかし、従来のコート布はシリコーン樹脂によるコーティングが一般的であり、リサイクル用に基布とシリコーン樹脂を分離することが難しいため、多くの場合、製造工程で発生するコート布の端材は、埋め立てなどで産業廃棄物として処理されていた。今回同社が開発したコート布は、ナイロン66を原糸とする基布に、新たに開発したナイロン樹脂でコーティングしている。これにより、基布とコート材を分離することなくリサイクルが可能になった。また、従来のシリコーン樹脂の半分以下のコート量でも難燃性が低下しないことから低コスト化が可能であり、通気度においても従来のコート布と同等の性能を実現したという。
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