(独)国立環境研究所、特別研究「貧酸素水塊の形成機構と生物への影響評価に関する研究」の成果報告書を公表
発表日:2010.12.20
(独)国立環境研究所は、特別研究「貧酸素水塊の形成機構と生物への影響評価に関する研究」(研究代表者:牧 秀明)の成果報告書を公表した。同研究では、閉鎖性海域で最大の水環境問題である貧酸素水塊(水中に溶解している酸素の濃度が、生物の生存に影響を及ぼすほど低下した水の塊)に着目し、その発生の主な原因である水塊中の有機物の分解や底泥への沈降、底泥による溶存酸素消費、代表的な種類の二枚貝に対する影響評価、水質再現のための三次元流動・生態系モデル・シミュレーションの構築・改良について、東京湾を調査対象として行ってきた結果を取りまとめた。今回の研究結果は、東京湾のみならず、それ以外の貧酸素水塊に見舞われている閉鎖性海域の水環境管理・対策実施のための調査研究手法を例示したものといえるという。