環境省、浮体式洋上風力発電実証機の設置候補海域を選定
発表日:2010.12.21
環境省は、我が国初となる浮体式洋上風力発電実証機(2MW級)の設置候補海域として、長崎県五島市椛島周辺を選定したと発表した。洋上は風速が強く、その変動が少ないことから、安定かつ効率的な発電システムとして、洋上風力発電の実用化が期待されている。現在、洋上風力発電のうち、水深が浅い海域に適した着床式については、国内3ヶ所で運転を開始しており、経済産業省において風況観測システム及び風力発電システムの実証研究等が行われている。一方、より深い海域に対応する浮体式については、世界的にもノルウェーで2.3MWの実用機が建設されているのみであり、国内での導入事例はない。そこで同省では、平成22年度から洋上風力発電実証事業(受託者:京都大学)を実施し、実証機の設置候補海域の選定、環境影響評価手法の検討、基本設計等を進めてきた。今回、周辺地域関係者の同意・賛同が得られたため、同海域を候補海域として選定した。同省では今後、平成25年度ごろの実証機の設置に向けて、関係省庁とも連携しつつ、同海域の環境影響評価等を進めていくという。
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