帝人(株)、発がん性のある有機溶媒1,4-ジオキサンを処理可能な技術を展開へ
発表日:2011.06.14
帝人(株)は、オゾンと過酸化水素を用いた有害物質分解技術である「過酸化水素添加多段式オゾン処理技術」(HiPOx)が、発がん性のある難分解性有機溶媒1,4-ジオキサンを、適切かつ確実に処理できることを確認したと発表した。水溶性の有機溶媒である1,4-ジオキサンは、多くの有機物質を溶解できることから、幅広い用途に使用されている。しかし一方で、「国際がん研究機関」によりクラス2B(人に対する発がん性を有する可能性がある物質)に指定されており、2009年からは「健康保護に係る水質環境基準」および「地下水環境基準」の測定項目にも追加され、基準値が0.05mg/lに設定された。この物質は、生物学的にも化学的にも安定で、極めて処理が難しい物質の1つとされており、近い将来、排出規制導入が検討されている。今回、HiPOxを用いた1,4-ジオキサン除去について、同社内で実験した結果、有害な副生成物が発生することなく、適切かつ確実に処理できることが確認された。同社では今後、日本国内においても広くHiPOxを展開し、排水浄化に寄与していくという。
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