日産自動車（株）は、同社の電気自動車に搭載している駆動用バッテリー（リチウムイオン電池）から一般住宅へ電力供給するシステムを公開した。このシステムは、一般住宅の分電盤に直接接続し、コネクターを電気自動車の急速充電ポートへ繋ぐことで、同車の大容量リチウムイオン電池に蓄えた電気を住宅へ供給することを可能とする。これにより、停電時や電力が不足する時間帯などに備え、電気自動車の駆動用リチウムイオン電池を家庭用の蓄電池として活用することが可能となる。また、夜間電力や、再生可能エネルギーである太陽光で発電した電力を、電気自動車に充電することができ、蓄えた電気を日中の電力需要が高まる時間帯に使用することで、家庭への安定した電力供給やピークカットの効果も期待できる。同社では、早期にシステムの開発や系統電力との連携方法などについての検討を実施し、開発・販売に関心を持つ幅広いパートナー企業と連携しながら、2011年度内の販売開始を目指すという。