大阪市など、「ごみ焼却工場等の都市排熱高度活用プロジェクト」を実施
発表日:2011.09.26
大阪市、大阪府、川崎重工業(株)及び大阪ガス(株)は、大阪市環境局ごみ焼却大正工場で発生する低温排熱をバイナリー発電設備で有効利用するとともに、ごみ焼却熱を熱輸送車で近隣コミュニティに輸送する「ごみ焼却工場等の都市排熱高度活用プロジェクト」を実施すると発表した。このプロジェクトは、経済産業省の平成23年度次世代エネルギー技術実証事業に提案し、採択されたもの。これまで同工場では、ごみの焼却熱で発生させた蒸気を、発電や場内の給湯・暖房に有効利用しているが、低温の熱は廃棄されていた。今回、低温の熱で沸点の低い媒体(約80℃)を気化させて発電を行う、バイナリー発電設備を新たに設置するとともに、トレーラー等に搭載した蓄熱槽を用いて、ごみ焼却熱を遠方(おおよそ30km圏内)の需要家に輸送供給する取組を実施。さらに、熱源となる同工場と近隣コミュニティを対象として、熱利用を最適化するエネルギーマネジメントシステム(EMS)を導入し、従来のごみ発電と比較して25%以上の総合エネルギー効率の向上を目指すという。実証期間は2011年から3年間の予定。