清水建設(株)と信州大学、地下水を利用した高効率ヒートポンプ空調システムの実証試験を開始
発表日:2011.11.15
清水建設(株)と信州大学は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の研究開発委託事業の一環で、地下水を熱源とする高効率ヒートポンプ空調システムの実証実験を信州大学工学部(長野市)で開始した。地下水は、年間を通じてほぼ温度が一定(約14℃)であり、ヒートポンプの熱源(夏期は冷水、冬期は温水)としての利用が期待されている。今回実証を行うシステムでは、2つの帯水層を利用し、1つの層では、夏季に使用済み地下水(本来より暖かい)を注水し、冬季にこの層から取水する。一方、もう1つの層では、冬季に使用済み地下水(本来より冷たい)を注水し、夏季にこの層から取水する。これにより、冬季は本来より暖かい地下水、夏季は本来より冷たい地下水を取水できることが期待されるという。また、新開発の地下水専用水冷式ヒートポンプは、地下水が冷房用の冷水より低温の場合に、空調の熱源として直接使用できる機能を備えており、より効率的な運転が可能という。実証実験は、2011年11月からの冬季(暖房運転)、2012年6月からの夏季(冷房運転)に分けて実施され、2013年2月までに性能評価が行われるという。