三菱自動車工業（株）は、同社製電気自動車の駆動用バッテリーから電力を取り出す電源供給装置を、2012年4月27日（金）より発売すると発表した。現在、太陽光発電・風力発電等の再生可能エネルギー導入の推進や、電力エネルギーの効率的な利用を目的とした「スマートグリッド」実現に加え、大規模災害等の非常時の電源供給を目的として、電気自動車（EV）の大容量バッテリーの蓄電能力が注目されている。今回発売するのは、同社製EVの急速充電コネクターに接続して、大容量の駆動用バッテリーに蓄えられた電力の一部を、交流（AC）100Vで最大1500Wまで取り出すことができる装置で、外出先や非常時における、各種家電製品等への電力供給を主に想定したもの。駆動用バッテリー16.0kWh仕様車（満充電）に接続して、1500Wで連続使用した場合、約5～6時間使用することが可能で、これは一般家庭の約1日分の電力消費量に相当するという。同社では、従来の“環境問題への対応”に加えて“エネルギー需給逼迫への対応”という観点からのEVへの期待の高まりを受けて、関連技術の研究・開発を進めていくという。