ブラウン管破砕カレットを利用した放射線遮蔽材、(独)物質・材料研究機構の提案を受け民間が技術開発
発表日:2012.03.12
(独)物質・材料研究機構は、民間企業がブラウン管破砕カレットを利用した二種類の放射線遮蔽材を開発したと発表した。同機構では、平成23年7月に、家電リサイクル法で集められた使用済ブラウン管テレビから得られるガラスカレット(ガラス破砕くず)が、放射線の遮蔽に有効であることを確認し、それを生かした材料の開発を提案していた。今回開発されたのは、1)清水建設(株)による「ブラウン管破砕カレット利用コンクリート」、2)(株)R JAPANによる「ブラウン管破砕カレット利用遮蔽用防水材」。1)は、コンクリートの骨材としてブラウン管破砕カレットを利用し、従来のコンクリートとほぼ同じ強度を保ちながら、透過放射線量を50cmの厚みで従来のコンクリートの半分程度、100cmの厚みで1/4程度に落とすことができることから、汚染した瓦礫や土壌の集積・格納等向けのプレキャストコンクリートとして多様な遮蔽用途が期待されるという。一方2)は、ブラウン管破砕カレットを樹脂に埋め込んだもので、透過放射線を半分に減らせる厚み(半価層)を、鉛や鉄、従来型コンクリートより一割以上軽量で実現できるほか、表面が平滑なため放射性物質の表面付着時も洗浄し再利用できるという。
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