環境省は、東日本大震災による洋上漂流物の漂流予測結果を公表した。東日本大震災による洋上漂流物については、内閣官房総合海洋政策本部事務局取りまとめの下、関係省庁が連携して対応している。同省は今回、洋上漂流物の状況を把握すべく漂流予測を実施し、平成24年度の調査結果をまとめた。それによると、家屋が壊れて生じた板や水船状態の漁船などの「標準漂流物」、及び、養殖や定置網漁に使われているフロートやブイ、破損せずに浮かんでいる漁船などの「海面上漂流物」は、2012年10月頃には、北米大陸の西海岸の沿岸域に到達することが予測されるという。また、流木や海水を含んだ木材などの「海面下漂流物」は、沿岸流の影響を強く受けるため、実際に漂着する可能性は低いと考えられるが、2013年6月頃には北米大陸の西海岸沖に到達することが予測されるという。同省では、今回行ったシミュレーション結果をもとに、引き続きその精度の向上を図るとともに、内閣官房総合海洋政策本部事務局取りまとめの下、関係国・機関と情報共有・協議を行い、政府として必要となる対応を検討していくという。