(独)物質・材料研究機構、燃料電池電極の触媒活性を15倍向上、レアメタルの消費削減に期待
発表日:2012.04.23
(独)物質・材料研究機構は、新開発の金属ナノ粒子可溶化技術によって、燃料電池電極材料の触媒活性を15倍高めることに成功したと発表した。これにより、燃料電池材料におけるレアメタル消費量の削減が期待されるという。現在、環境負荷の高い従来のエネルギー技術(原子力発電や化石燃料機関など)に代わる新エネルギー技術として、燃料電池への期待が高まっている。しかし、現行の燃料電池は、触媒である貴金属ナノ粒子が溶媒中で容易に凝集し、触媒活性が大幅に低下するという課題があり、これを補うため、白金などの貴金属を大量消費せざるを得ない状況にある。今回開発した技術は、凝集した金属ナノ粒子を巨大有機分子(G5OH)の中に取り込むかたちで水に溶かし(可溶化)、カーボン材料の表面に再分散・固定するもの。この状態の金属ナノ粒子は、凝集した場合に比べ、白金当量比で15倍もの触媒活性を発揮するという。なお、同研究成果は、(独)科学技術振興機講の戦略的創造研究推進事業(さきがけ)による支援を受けて行われた。
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