ハザマ、震災コンクリートがれきの再利用技術を開発
発表日:2012.04.24
ハザマは、震災コンクリートがれきの再利用を促進するために、同社技術の「コンクリート再生材を用いたセメントベントナイト複合固化体工法『Grand-M工法(ガランダム工法)』」を用いた工法を開発し、実用化すると発表した。震災コンクリートがれきの再利用には、1)破砕の手間を省き大粒径のコンクリート材を用いた場合の影響、2)付着した海水塩分の影響、3)重金属類等の有害物質の溶出、などの課題が想定されている。今回開発した工法では、震災コンクリートがれきを分級・粉砕し、粒径40mm以下のコンクリート材についてはガランダム工法により複合流動体とし、これに粒径40mm~300mmの粗粒材を混合して打設することにより、密実性の高い複合固化体を製造することができる。また、2)については、室内実験の結果、ガランダム工法においてコンクリート破砕材に塩分を添加しても、施工性や強度への影響がないことが確認できた。さらに、3)については、コンクリートがれきに重金属類(濃度は土壌含有量規制値に相当)を添加して複合流動体をつくり、その溶出試験を室内実験で行った結果、溶出量は地下水環境規制値内に収まることが確認できた。同社は今後、同工法により、震災コンクリートがれきの再利用促進に貢献していくという。