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 理研、植物の耐塩性強化につながる新たなエピジェネティック制御手法を提案

発表日:2017.11.07


  理化学研究所は、植物の耐塩性につながる新たなエピジェネティック制御手法を提案した。同研究所は、植物の耐塩性を向上させる試みの一環として、植物の後天的な遺伝現象を制御するエピジェネティック制御の手法開発に取り組んでいる。今回研究チームは、モデル植物であるシロイヌナズナの遺伝子ファミリーを調べ、DNAに結合している塩基性タンパク質のひとつであるヒストンのアセチル化修飾を制御できる酵素(HDAC)を見出した。また、発見した酵素から調製して、ヒストンアセチル化の活性を阻害する化合物を開発し、シロイヌナズナ変異体の耐塩性実験を実施した。その結果、薬理学的解析および遺伝学的解析により、一部の変異体が強い耐性を示すことが明らかとなり、HDACの機能抑制を通じて植物の耐塩性が向上することが証明されたという。植物に対して特異的に作用するHDACが証明されたことで、植物の環境ストレス耐性向上法の実用化に一歩近づいたという。

情報源 理化学研究所 プレスリリース
機関 理化学研究所
分野 自然環境
キーワード 理化学研究所 | 植物 | 酵素 | 環境ストレス | DNA | 耐塩性 | エピジェネティック制御 | HDAC
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