環境研究機関連絡会構成機関の環境研究に関する取り組みを紹介しています。
国立研究開発法人防災科学技術研究所(防災科研)は、防災科学技術に関する基礎研究及び基盤的研究開発、それらに係る成果の普及及び活用の促進等の業務を総合的に行い、防災科学技術の水準の向上を図り、成果の防災対策への反映を図ることにより、「災害から人命を守り、災害の教訓を活かして発展を続ける災害に強い社会の実現を目指すこ
と」を目標としています。
中長期目標に従い、防災科学技術に関する基礎研究及び基盤的研究開発を、①地震・火山・極端気象等世界に類を見ない観測網を活用した観測研究と②世界最大規模の実験施設を用いた実験研究といった従来からの強みを生かしつつ、③災害の全体像を明らかにするシミュレーション、④効果的な災害対応や復旧・復興に向けたハザード・リスク評価、⑤これらを統合するための情報利活用技術、といった今後一層強化すべき技術を組み合わせ、目標の実現に向けた行程を踏まえつつ推進しています。
豪雨、強風、土砂崩れ、洪水、高潮などによる災害を未然に防止すること、あるいは被害を最小限にすることを目的として、これらの災害をもたらす自然現象の解明や災害の発生を予測する技術の開発を、観測、実験、数値シミュレーションの方法により進めています。
時代と社会の要請に対応した雪氷災害の予防と軽減ために、降雪分布と積雪の変化予測をもとに、雪氷災害の発生予測とその情報提供に関する研究を行っています。
自然災害のリアルタイム情報を始め、災害調査報告、観測データ等々を公開しています。
自然災害情報室(NIED-DIL)は、自然災害・防災に関する図書・資料等を収集・整理・発信しています。
主要な研究成果の公開媒体として「防災科学技術研究所 研究報告」、「防災科学技術研究所 研究資料」、「防災科学技術研究所 主要災害調査」を発行しています。
近年、持続可能な成長に向けた環境・エネルギー・資源問題への対応が、全世界で大きな課題となっています。物質・材料研究機構では、これら地球規模の課題解決に向け、これまでに培った先端的な共通技術や、無機、有機の垣根を越えて発現するナノサイズ特有の物質特性等を利用して、再生可能エネルギーの利用を促進するための新材料、省エネルギーに資する新材料、環境負荷の低い新材料、希少元素の減量・代替・循環のための新材料に関する研究に取り組んでいます。ここでは、環境材料に関する主な研究組織・グループ等をご紹介します。
研究体制
環境問題はわたしたちの身近なところから地球規模まで、さまざまな分野で生じています。農業の分野においても、環境の変化によって農業の生産が影響を受けている反面、農業の生産活動も環境に影響を与えています。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)では農業環境変動研究センターを中心に、環境変動に柔軟に対応するための適応技術や環境保全を重視した持続可能な農業生産に資する技術を開発および情報の発信を行っています。
組織
森林の恩恵を将来にわたって永続的に享受することができるよう、森林の国土保全機能や水源涵養機能を高度に発揮させるための研究、気候変動が将来の森林に及ぼす影響を予測する研究、生物多様性の保全等の機能が高い森林へ誘導するための研究、低炭素社会の実現に向けた森林資源の循環利用に関する研究、東日本大震災の被災地の復興支援に貢献する研究等を長期的視野に立って行っています。
組織
我が国の漁業生産を支える環境研究を推進するとともに、地球温暖化や大型クラゲ等の環境問題の影響評価と対応策、漁船の省エネギー対策等に関する研究開発に取り組んでいます。
我が国最大級の公的研究機関として、日本の産業や社会に役立つ技術の創出とその実用化や、革新的な技術シーズを事業化に繋げるための「橋渡し」機能に注力しています。
エネルギー・環境問題の解決に向けたグリーン・イノベーションの推進のため、再生可能エネルギーなどの導入を促進する技術、エネルギーを高密度で貯蔵する技術、エネルギーを効率的に変換・利用する技術、エネルギー資源を有効利用する技術、環境リスクを評価・低減する技術の開発を進めています。
本領域に関する研究情報
1882年に地質調査所として設立されて以降、国として行うべき地質情報の整備のため「地質の調査」を行っています。地質調査のナショナルセンターとしての地質情報の整備、レジリエントな社会基盤の構築に資する地質の評価、地圏の資源と環境に関する評価と技術の開発、地質情報の管理と社会利用促進、これらを推し進めています。
気象庁が行っている気象や津波の警報などの防災気象情報や気候変動に関する情報をよりよいものにするため、台風や集中豪雨、天気予報の精度向上、地球温暖化予測、エーロゾルやオゾンなどの地球環境の変化、海水温や海流の予測、気象現象の観測・解析技術、地震予知や火山噴火予知などについて研究を行っています。
研究部
住宅・社会資本整備・管理の環境に関する技術政策の企画立案に資する総合的な調査、研究等を行っています。
研究所の敷地内に様々な実験施設があり、最先端の研究が行われています。
国総研の研究成果資料を掲載しております。
国際会議での研究成果の発表、技術の国際標準化への参画、二国間・多国間の研究協力、地震災害時等の緊急支援、国際協力機構(JICA)を通した技術協力等により技術支援活動を推進しています。
技術情報
国総研のプレスリリースを掲載しています。
出前講座とは、皆さまのもとへ国総研の研究者が出向き、研究内容などを紹介するとともに、皆さまの疑問にもお答えするなど、皆さまとのコミュニケーションを目的とした講座です。
市町村、都道府県等からの技術的なご相談に対応いたします。
環境影響の少ない建築・住宅に対応するため、省資源・省エネルギー、健康性・快適性を効率的に実現するための技術開発やエネルギー消費に関わるライフスタイルの研究や環境性能の評価・確認手法の開発等に取り組んでいます。
地球環境に対する負荷の軽減等を目的として、建築物の温熱環境・省エネルギー、空気・光・音環境、建築設備などに関する研究を行っています。
より快適で安全・安心な生活空間を実現するための住まい・まちづくりに関する研究を行っています。
建築材料、部材の基礎物性に係る評価・研究の他、建築物の維持保全・改修、新素材・複合材料などに関する研究を行っています。
建築生産の合理化システム、多様な要求を満たす性能バランスの良い建築物の生産方法、施工欠陥の防止技術、高度情報化社会対応などの課題について、建築生産実務に即した研究開発を行っています。
住宅・建築物における省CO2対策を強力に推進し、住宅・建築物の市場価値を高めるとともに、居住・生産環境の向上を図るため、省CO2の実現性に優れたリーディングプロジェクトとなる住宅・建築プロジェクトの公募を行っています。
港湾空港技術研究所は、港湾及び空港の整備等に関する調査、研究及び技術の開発等を行うことにより、効率的かつ円滑な港湾及び空港の整備等に資するとともに、港湾及び空港の整備等に関する技術の向上を図ることを目的とした研究所です。環境に関する研究では沿岸域の良好な環境を保全、形成するための研究を行っています。
港湾及び海岸の施設のLCM(ライフサイクルマネジメント)に関する研究を行っています。
海洋インフラの技術の推進、洋上風力発電の更なる導入推進の技術的支援に関する研究を行っています。
土木技術に関する調査、試験、研究及び開発並びに指導及び成果の普及等を行うことにより、土木技術の向上を図り、社会資本の効率的な整備及び北海道の開発の推進に資することを目的とする国立研究開発法人です。環境に関する研究では、循環型社会形成のための建設リサイクルやバイオマス等に関する下水道施設活用及び河川における生物多様性や自然環境の保全を図るために必要な研究開発を行っています。
土木研究所は、将来も見据えつつ社会的要請の高い課題に重点的・集中的に対応するため、中長期目標で示された「1. 安全・安心な社会の実現への貢献」「2. 社会資本の戦略的な維持管理・更新への貢献」「3. 持続可能で活力ある社会の実現への貢献」に取り組みます。その際、解決すべき政策課題ごとに、研究開発課題及び必要に応じ技術の指導や成果の普及等の研究開発以外の手段のまとまりによる17の研究開発プログラムを構成して、効果的かつ効率的に進めます。
土木研究所の国際研究協力・技術支援について、紹介しています。
土木研究所の今までの研究成果及び研究活動により開発した新技術などを紹介しています。
土木研究所の各イベント情報、出版物、ビデオライブラリーなどを紹介しています。
日本の環境研究の中核的機関として、環境行政の科学的・技術的基盤を支えるべく、複雑化・多様化する幅広い環境問題に対して、学際的かつ総合的な研究活動を積極的に推進し、課題解決に努めています。
戦略的研究プログラム
基礎及び応用諸科学について、国内外の教育・研究機関及び社会との自由、かつ、緊密なる交流連係を深め、学際的な協力の実をあげながら、教育・研究を行い、もって創造的な知性と豊かな人間性を備えた人材を育成するとともに、学術文化の進展に寄与することを目的とする。
組織
リサーチユニット
「新たな研究領域の創出」、「社会的・地球規模的な課題の解決」に対応する研究活動の加速化と対外的な可視化を含めた研究推進体制の充実・強化を図るため、分野の特性を踏まえつつ、筑波大学における部局の枠を超えた横断的かつ多様な学問領域の研究者群の組織化を推進するとともに、将来、我が国の当該学問分野をリードする中核研究拠点化やセンターとしての機能形成を目的として、全学的な新たな研究支援制度として「リサーチユニット認定制度」を創設しました。