フィンランド環境研究所、湿地再生は絶滅が懸念される水鳥の個体数回復に寄与すると報告

発表日:2017.02.09

フィンランド環境研究所(SYKE)は、フィンランドで湿地を回復させることが水鳥の個体数回復に寄与すると報告した。20世紀には世界の湿地の半数以上が人間の活動によって消失し、残りの湿地の多くも富栄養化や汚染にさらされている。特に富栄養化に伴う植物の過剰繁茂、コイ科の魚類の増加、水の濁りによって、水鳥にとって生息しづらく餌を見つけにくい環境になっているという。SYKEによると、湿地付近で牛を放牧すると、牛が過剰に繁茂した植物をはみ、空間が開き、湿地で休息する渡り鳥や営巣する鳥が増えるという。ユリカモメの集団営巣地ができると、営巣するカモを捕食者から保護する効果もある。同国では既に気候変動によって渡り鳥の飛来が以前より早くなり、旅立ちが以前より遅くなっているという。より長期間滞在するようになっている水鳥個体群を湿地が支えきれないと、個体数が減少すると考えられている。また、湿地再生による水鳥の個体数回復は野鳥愛好家らにとってレクリエーションの価値を高めることにもつながるという。

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