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 ドイツ、絶滅危惧種のクロハラハムスターを保護する新プロジェクトを開始

発表日:2018.08.02


  ドイツ連邦環境省(BMU)は、絶滅危惧種としてレッドリストに掲載されているクロハラハムスターの個体数回復と生息地である農地の改善を行うプロジェクトを開始した。クロハラハムスターは、巣穴づくりに適した黄土や粘土からなる草原を好み、そこで何世紀にもわたり十分な食料と隠れ場所を得てきた。しかしこうした土地はドイツで最も肥沃な耕作適地の一つであり、既に集中的に使用されていることが多い。効率的な農業技術が導入され、農作物の収穫の回転も速くなったため、農作物の収穫残物や隠れ場所も減った。クロハラハムスターの生息環境は急速に悪化し、その個体数はここ数年大幅に減少している。このため今回のプロジェクトは5つの地域で、餌となる作物帯を畑の一部に残すなど農地での諸対策を実施する。さらに保護活動を行うボランティアのネットワークを構築し、広範囲の基盤の上に個体数分布に関する知見を集めてプロジェクトの長期的な効果を保障する。プロジェクトにはBMUが約340万ユーロを拠出、ドイツ野生動物財団の調整の下、各地域の自然保護団体が参加して2023年まで実施する。

情報源 ドイツ連邦環境省 プレスリリース
国・地域 ドイツ
機関 ドイツ連邦環境省
分野 自然環境
キーワード ドイツ連邦環境省 | 絶滅危惧種 | レッドリスト | 生息環境 | 草原 | 農業技術 | クロハラハムスター | 黄土 | 粘土
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