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 国立科学財団、世界の海洋における巨大な炭化水素サイクルを発見したと報告

発表日:2021.02.11


  国立科学財団(NSF)が助成した研究によると、海洋には生物を起源とする大規模な炭化水素サイクルが存在し、科学者が当初考えていた以上に生態学的に大きな役割を果たしている可能性があることを明らかにした。2015年に炭化水素であるペンタデカンが海洋のシアノバクテリアによって生成されることが実験室での培養によって明らかにされた。研究の次のステップとして海洋採取したサンプルを調査した結果、自然界での原油の染み出し、原油流出事故、廃油投棄、陸上からの流出などによって1年間に海洋へ流入する石油の合計よりも500倍も多いペンタデカンを2種類の海洋シアノバクテリアが生成して海洋に放出していることが分かった。シアノバクテリアは年間3億~6億トンのペンタデカンを生成しており、これは他のすべての発生源から海洋へ放出される130万トンの石油が霞んでしまうほどの量である。また、ペンタデカンを消費する微生物のゲノム配列を確認しており、今後も研究は進められる。

情報源 国立科学財団(NSF)ニュース
国・地域 アメリカ
機関 国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境 水・土壌環境
キーワード 微生物 | 炭化水素 | 海洋 | 生物 | 石油 | 国立科学財団 | 炭化水素サイクル | ペンタデカン | ゲノム配列 | 海洋シアノバクテリア
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