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 東北大と筑波大、未知のシアノバクテリア系統の多様性に関する知見を発表

発表日:2019.06.26


  東北大学と筑波大学の研究グループは、植物のように光合成を行う「藍色細菌(シアノバクテリア)」の新系統を発見し、同種の多様性に関する新たな見解を発表した。地球上における多様なシアノバクテリアについて網羅的に調査が行われてきたが、他の微生物細胞に共生するシアノバクテリアに関する調査研究は進んでいなかった。同研究グループは、単細胞藻類の渦鞭毛藻の一種(オルニトケルクス・マグニフィクス)に共生するシアノバクテリアを数細胞分離しゲノム解析を行った。解析の結果、このシアノバクテリアはこれまで認識されていなかった新しい系統であることが明らかとされた。また、公開されているメタゲノムデータを利用した系統解析において、このシアノバクテリアは世界中の海に分布し、常にオルニトケルクス・マグニフィクスに共生していることが示唆された。従来、海洋シアノバクテリアの多様性調査は、環境中からシアノバクテリアのような小さな生物だけを集めて解析しており、シアノバクテリアの数十倍大きい細胞を持つオルニトケルクスは解析から排除された可能性がある。同研究グループによると、今回解析したシアノバクテリア以外にも、未だに見逃されている新系統がさらに存在する可能性があるという。

情報源 東北大学 プレスリリース(PDF)
機関 東北大学 筑波大学
分野 自然環境
キーワード 東北大学 | 共生 | シアノバクテリア | 筑波大学 | 新系統 | オルニトケルクス・マグニフィクス | ゲノム解析 | 多様性調査
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