国内ニュース


 千葉大と高知大、色彩の多様性が生物の繁栄に与える影響を評価

発表日:2019.07.29


  千葉大学と高知大学の共同研究グループは、色彩の多様性が全球レベルでの生物の分布や、絶滅リスクに与える影響の評価し、得られた知見を発表した。同種の生物であっても各個体の遺伝形質が異なり、見た目をはじめとする、さまざまな側面において「種内の多様性」を有している。これまで種内の多様性が集団の増殖率向上などに寄与していることは知られていたが、各種の繁栄そのものへの影響に関する調査研究は少なかった。同研究グループは、種内の多様性を色彩の側面から2つにタイプ(色彩多型/色彩単型)に区分し、昆虫等の色彩多型を判定するとともに、地球規模生物多様性情報機構のデータベースなどを用いて種ごとに分布範囲を推定し、比較解析を行った。その結果、色彩多型に属する種は分布域が広いことが明らかとなり、体色の違いは餌や環境の違いをもたらすことが知られていることから、色彩多様性が競争の緩和や分布範囲の拡大、ひいては絶滅リスクの低減をもたらした可能性などが示唆されたという。

情報源 千葉大学 プレスリリース(PDF)
機関 千葉大学 高知大学
分野 自然環境
キーワード データベース | 千葉大学 | 高知大学 | 地球規模生物多様性情報機構 | 色彩の多様性 | 絶滅リスク | 色彩多様性 | 分布範囲 | 遺伝形質
関連ニュース

関連する環境技術