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 OIST、希少な海洋プランクトンの減衰パターンを説明できる数理モデルを作成

発表日:2020.07.16


  沖縄科学技術大学院大学(OIST)の研究グループは、存在量は少ないが種数の多い海洋プランクトン(以下「希少種」)の分布パターンを説明できる数理モデルを作成した。海洋プランクトンの生物群集(コミュニティ)は、種数は少ないが豊富なものと希少種に大別できる。希少種のコミュニティについては、存在量と種数が「べき乗則」関係にあることが知られているが、減衰を生じさせる生態学的な要因は特定されていなかった。同研究グループは、回収した海洋水や湖水に生息するプランクトンコミュニティから直接DNAを抽出し解析するメタゲノム研究と、種の分布を予測できる定量的モデリングの既往成果を融合し、「海流の役割」を評価する数理モデルを作成した。海洋で採取した個体に対するモデル適用を試行したところ、種の豊富さの空間的な分布を数100年前に遡ってシミュレーションすることが出来た。海流の有無を加味したシミュレーションや既往データとの照合により、海流が存在するときに種数は急激に増加し種ごとの個体数は減少するパターンが明示されたという。

情報源 沖縄科学技術大学院大学 ニュースセンター
機関 沖縄科学技術大学院大学
分野 自然環境
キーワード シミュレーション | コミュニティ | 海流 | 培養 | 生物群集 | べき乗則 | メタゲノム | 定量的モデリング | 種の豊富 | 減衰パターン
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